勾玉(まがたま)の形って どんな意味があるの?

 勾玉は,C字形に曲がった玉で,一端に穴があいています。
勾玉の「勾」という字は,「曲がる」という意味があります。
  なぜこんな形をしているのだろうか?
原型は,今から約1万年前頃(縄文時代)に見られる動物の牙にあなをあけて,身につけたものだと考えられています。その動物には,ニホンオオカミツキノワグマイノシシなどが使われています。
 これらの動物の牙は,美しいだけではなく,狩りをする人々にとって特別な意味を持っていたことでしょう。

 この形を石で作り,形を整えたのが,勾玉の始まりとの説が有力です。
 この牙説の他に,胎児説や人間の臓器説などもありますが,その形は,縄文時代から,弥生時代へ,時代や地域によって形の差異はありますが,今から1,400年前頃(古墳時代)まで,作り続けられました。その材料には,ひすいや碧玉(へきぎょく)・めのう・水晶(すいしょう)といった色の美しいものが好まれました。
碧玉
水晶
めのう
(比婆郡口和町・金田第2号古墳出土)
(比婆郡東城町・雨連
古墳出土)